前回アンコール遺跡を訪れたのは約20年前の1997年。遺跡内のあちこちで修復作業をしている人たちを見かけました。
中でも印象的だったのは上智大学の名前が掲示されていたこと。同じ日本人として誇らしい気持ちになったものでした。(右は当時の修復作業の様子)
1989年第1回ユネスコ調査団長としてアンコール遺跡の破壊状況を調査したのが石澤良昭教授(石澤氏のインタビュー記事はこちら)。当時石澤氏が教授職にあった上智大学がこの頃から深く関わっていたのですね。あれから20年以上にもわたってカンボジア人の人材育成を図りつつ、修復作業が続けられているそうです。
さて、アンコール遺跡が世界遺産に認定されたのは1992年のこと。最初に建立された12世紀頃にはヒンズー教の建造物が、その後14世紀頃には大乗仏教の建造物が作られたそうで、何十と現存するアンコール遺跡群はヒンズーと大乗仏教の建造物が混在する形になっています。
二度目のアンコールワット
前回バンテアイスレイなども含めて主要な遺跡は見て回ったので、『アンコールワットさえじっくり見れれば良い』という娘の要望に便乗して、今回はアンコールワットで初日の出を見ることと、シェムリアップの街中の変貌ぶり(?)を確認することが主な目的となりました。
何せ日中は暑いですから、たくさんの遺跡巡りをするのは老体にはきついのです(笑)。
というわけで、今回見て回ったのは、アンコールワット、アンコールトム(バイヨン寺院、バプーオン、ライ王のテラス等)、タプロームのみですが、前回撮影したアンコール遺跡の写真はこちらで見ることができます。(20年前のものですが一応デジカメ撮影です)。特にタプロームは、現在より崩落が少ない状態でした。
アンコール・ワットの初日の出
すでに書いたように、12月31日の夕方に遺跡入場券を購入し、元日の明け方4時半頃にホテルを出ました。乾期のため日中に比べて早朝は肌寒いくらいなので、トゥクトゥクは取りやめ、前日のうちに乗用車のチャーターをお願いしておきました。
途中でひとりひとり入場券のチェックを受け、アンコールワットに向かいます。日の出は西参道側から見るのが定番なので、西側にある駐車場でドライバーさんと別れ参道に向かいます。ただ、参拝者が続々と詰め掛けるので、私たちはワットの外側にあるお堀の所に陣取りました。ここは入場券のチェックがないので、地元の人たちも来ているようです。
まだ日の出には早かったので、ホテルで用意してくれたお弁当を食べながらその時を待ちます。
日の出は6時20分頃でした。
ここに集まっている誰もが荘厳な眺めに感動している様子が伝わてきます。もちろん私たちも同様です。心静かに家族や友人たちの健康と幸せを願いました。
この写真だとアンコールワットがよく見えないですね。『やっぱり内部で撮った方が良かったかな?』と少々反省しつつも、全景は別の日の撮影しようと思いました。(後日撮影した写真は下の方にあります)
この後、観光客が少ない朝のうちにアンコールワット内部を見学することにしました。
アンコールワット遺跡観光
日の出と共に開花する蓮の花がきれいですね。
中央塔に上るには45分待ちとの案内板がありましたが、実際は30分足らずだったと思います。
アンコールワット中央塔への階段の様子、現在と20年前の比較
中央塔への階段の様子を20年前と比較してみました(左が20年前)。以前はなかった木製の階段が設置されているのは、あまりにも観光客が増えたので安全面での配慮ということもあるのでしょうけれど、重要なのはやはり保護ということですよね?(階段は4方向に設置されていて、左右は同じ階段ではありません)。
回廊の壁画
大勢の参拝者が触った跡が…….ツルピカ(笑)。
レリーフの写真はたくさん撮り過ぎたので、これだけにしておきます。
上からの眺め。周囲には豊かな緑が広がっています。
何の儀式かは不明ですが、そのすぐ横をゾロゾロと観光客が通って行くのはちょっとどうなんでしょう?
アンコールワットでシエスタ!!!さぞや気持ちが良いことでしょうね。
ここから下は後日撮影したものです。
聖池でお供え用の蓮の花を獲っていた女性。目が合ったので「撮って良い?」と聞くと頷いてくれました。あっ、もちろんジェスチヤーでね(笑)。
聖池の周囲で記念撮影するたくさんの観光客。
アンコールワットの西参道
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